2020年1月22日水曜日

2020年1月22日 朝日 朝刊 10面 (経済気象台)若者の未来に期待

「2020年代、世界の技術革新はさらに進む」という変化の中で、「自ら考え、自ら改善行動ができる学び」をしっかりやっていくことが、これからを生きていく大事な要素となる、という論説である。「文系理系と分ける時代でもない。幅広い教養と自分の得意分野をみがいて専門性を身につける。未来のあるべき姿を描き、現実とのギャップを縮めていくのが真にやるべきことだろう。」とし、「未来志向の経営者として学び直さなくては、と年の初めに誓った。」と結んでいる。

「自ら考え、自ら改善行動ができる学び」は、多くの人が口にするようになっているが、我々日本人にとって、大きな課題であると思う。この「学び」の中の重要な要素は、自身の考えをキチンと発信し、他者の考えを受け止めて、相互の対話によって相乗的に知を高めていくことであろう。特に、インターネットの活用によって、地理的・時間的制約から解放された英知の共有は、自身を成長させ、社会を変革する力を持つ。しかし、この点で、日本人は発信力が弱いように思える。私は現在、大学で教えているが、質問や意見を促しても、「大勢の前で発言するのは気後れする」として、発言をしない学生がほとんどである。しかし、アンケートに書かせてみると、様々な意見が出てくる。
「沈黙は金」「出る杭は打たれる」と、積極的な言動を抑止する「金言」も多い。しかし、黙っていては分かってもらえないし、沈黙は、体制への消極的賛成となる。一言発する勇気、それが人の交流には欠かせない。

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