2020年1月3日金曜日

202013  日経朝刊1  「逆境の資本主義」(2)働き方縛る もの作りの残像 労働の「賞味期限」長く


この記事は、ケインズが「2030年までに経済問題が解決し、自由な時間をどう使うかが人類の大きな課題になると述べた」のに対し、現在は、「人工知能(AI)やロボットによる代替が進み、世界の労働者の3割にあたる最大8億人の仕事が失われる」という予測も出てきており、「働かなくてもよくなるのか、働けなくなるのか。その捉え方は違えど、労働の未来は大きく二極化する。」というものである。
「時間や肉体ではなく知で勝負する時代」となり、「新しい時代に合った制度や人材教育にどうかじを切るか。新しい競争が始まった。」というのである。


この問題は、深刻さを増している。「2時間で200万円」稼ぐ人もいれば、どんなに働いても、ワーキング・プワーから抜け出せない人もいる。格差は拡大の一途を辿っていると思うが、本来、所得再分配によって、格差の是正を図るべき国が、グローバル競争の中で、競争力を持つ巨大企業の法人税の引き下げ競争を行うなど、機能不全とも言うべき状況に陥っているように見える。救いは、災害支援におけるボランティアの活動に見られるような無償奉仕活動の拡大だが、政策としてどのような対応するのか、重い課題が表面化している。