2020年4月22日水曜日

2020年4月22日 朝日朝刊6面 ●内定取り消し者へ就活相談 リクルートが専用サービス

「リクルートキャリアは20日、新型コロナウイルスの影響で企業から採用内定を取り消された既卒の就職希望者のために、専用の就活相談サービスを始めた」との記事である。
「同社のホームページから新型コロナ対応の特設サイトを通じて申し込むと、通常は学生だけが対象のサービス「リクナビ就職エージェント」に登録でき、電話相談や求人情報の紹介などのサービスが無料で受けられる。登録期間は5月31日までの予定。内定取り消しを受けた人を積極採用したい企業などとつなげる。通常は紹介成立時に企業から受け取っている手数料も無料にするという。」としている。

「リクナビ就職エージェント」のサイトは、次である。
http://job.rikunabi.com/agent/
通常の学生用の就活サイトであるので、内定取消で、切羽詰まった学生からは、少し利用し辛いと感じるかもしれない。もっとも、このサイトを利用して就活して内定した学生にとっては、リクナビIDをすでに取得済みだろうから、そうでもないのかもしれないが。
内定取消に対して、厚生労働省は、きちんとした情報サイトを開設していないようである。検索して出て来るのは次のサイトであるが、これは前回のリーマン・ショックの際の情報であると思われる。
https://www.mhlw.go.jp/seisaku/26.html
そもそも、このようなサイトを立ち上げる場合、時点を明確にするのは、基本中の基本である。ところが、冒頭に記述がなく、「来年3月新規学校卒業者の採用内定が取り消されるという事案が発生」と、いつのことかもわからない記述から始まっている。これでは、切実な思いで情報を求めている関係者に、失望を与える結果になるであろう。
すでに、今回のコロナ・ショックの経済や社会に及ぼす影響は、前回のリーマン・ショックの比ではないという認識が、専門家のみならず国民各層に共有されてきている。この期に及んでも、学生にとっても社会にとっても重大な事態である内定取消に関する情報が、きちんと参照できるようになっていないのは、役所の怠慢というものではないか。
国民の気持ちに寄り添っていないという点では、怠慢と拙速の差異はあるが、欠陥品だらけで回収に追い込まれたアベノマスクと、共通している。

0 件のコメント:

コメントを投稿